シミローグ1年ぶりの公開読書会にすでにお申し込みくださったかたがた、ありがとうございます。まだ迷われているかたがた、次も1年後とは言いませんが、また先のことになると思いますので、この機会にぜひお申し込みください!
この公開読書会の第1部では、シミローグ・メンバーのひとりがゲストとともに、課題図書をめぐって対談を行います。つづく第2部では、当日参加するみなさんを交え、ゲストとシミローグ・メンバーとでディスカッション。どちらも進行はメンバーが行いますが、もちろんみなさんからの発言も大歓迎です(当然、聞くだけもOK)。ふだん作品を読むことで交流している小説家・批評家・編集者たちと、とても近い距離で話すことができます。ぼくらも、読者のみなさんとお話しできるのを楽しみにしています。課題図書を読んだ上でぜひご参加ください!
さて、今回のメインである坂上秋成による告知文をお届けします。課題図書も決定しました。
改めてお知らせすると、今回の読書会では、ライトノベル作家の十文字青氏をゲストにお迎えします。対話の中心はもちろんライトノベル。ユース・カルチャーとして躍進と多様な展開を見せ、さらには文芸ジャンルとしても幅広い世代に認知されつつあるライトノベルをめぐって、さらにその可能性を広げるべく対話と議論を行います。ご期待ください!
シミローグ第2回公開読書会 十文字青×坂上秋成
■主旨
ライトノベルという文芸ジャンルは年を追うごとに存在感を増しており、現在では300億円を超える市場を形成している。この言葉からイメージするものは人によって異なるが、「若者をターゲットとしたキャラクター小説」という最小限の定義をここでは与えておきたい。
ライトノベルの躍進の背景には、アニメ化やコミカライズといったメディアミックス環境がある。そしてそれを支えているのは、紛れもなくキャラクターの存在である。
小説というジャンルでありながらも、メディアミックスを前提としてポップカルチャーの中に組み込まれ、オタクを中心とする消費者層と連関しているのがライトノベルなのである。
この度の公開読書会では、ライトノベル作家の十文字青と、広義の小説について論じてきた文芸批評家である坂上秋成との対話を行う。
現代のライトノベルの大きな特徴として、物語のハーレム化やキャラクターのテンプレ化といった点を挙げることができるが、十文字の作品はそこに属さない。いわば、彼はライトノベルレーベルで作品を書きながら、その単語が持つ意味をずらし、イメージの固定化から逃れようとする作家なのである。坂上もまた、キャラクター文化に強い可能性を見ながらも、安易な萌え消費と物語の後退に危機感を持っている。
ライトノベルに対し、可能性と否定を同時に見る二人の会話からは、これまでにない視点が生まれてくるはずである。
■日時:2011年12月18日(日)13時半スタート(開場:13時)
■プログラム
第1部(13:30~):十文字青・坂上秋成による対談(90分)
第2部(15:15~):参加者を交えて課題図書やさまざまな小説をめぐるディスカッション(50分)
プロフィール:
十文字青:小説家。代表作に「薔薇のマリアシリーズ」、「第九高校シリーズ」など。
坂上秋成:文芸批評家。『ユリイカ』『週刊読書人』などに批評を寄稿。ミニコミ誌『BLACK PAST』責任編集。
竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム』電撃文庫
※『ゴールデンタイム』は、2011年11月現在3巻まで発売されていますが、課題図書としては1巻のみとします。3巻まで読んできていただくのも歓迎です。
■会場:みらい館 大明(池袋にある小学校跡を利用した施設) 115文化教室(予定) http://www.toshima.ne.jp/~taimei/index.html
(住所:東京都豊島区池袋3-30-8)
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■入場料:1,800円
■定員:50名
■予約受付:お申し込みは以下のフォームに必要事項をご記入ください。まんいち、フォームが表示されない場合、shimilogue(at)gmail.comまでご連絡ください。