2010年10月29日金曜日

公開読書会&町田康+朝吹真理子トークイベントのお知らせ

こんにちは、シミローグ呼びかけ人の窪木竜也です。
ふだんは、文芸誌の「早稲田文学」の編集をしています。

今日はご挨拶かたがた、公開読書会+トークイベントのお知らせです。

2010年春から、小説家の朝吹真理子、間宮緑、文芸評論家の坂上秋成、編集者や大学院生といったメンバーで、シミローグという読書会を行っています。
シミローグとは、本好きの「紙魚(しみ)」と「dialogue(対話)」から成る造語で、「紙の本/電子の本を咀嚼=精読し、対話する」をコンセプトとした読書会です。

基本はクローズドの集まりですが、一般参加者を交えた公開読書会とトークイベントを企画しています。

いま、出版不況や電子書籍化による業界再編をめぐる議論が盛んに行われていますが、そこでは、いかに作り、売るかばかりが話題となって、人びとが1冊の本にいかに出会い、多様な読書体験をもつか、今後の読書はどうなってゆくかは話されていないような気がします。

そこで、シミローグでは、紙の本/電子の本を問わず“読むこと”を中心においた活動を展開していきます。

第1回は、デビュー作『流跡』を本日刊行、同作で本年度ドゥマゴ文学賞を受賞した朝吹真理子のトークイベント。ゲストに、待望の新作『人間小唄』と『どつぼ超然』を今月発表された町田康氏をお迎えします。2人が選んだ課題図書をめぐって、そこからもっと広く「読むこと」をめぐって語ります。

さらに第2部では、2作の課題図書、そして今日の小説について、シミローグ・メンバーを中心に、参加者のみなさんを交え、車座になってディスカッションを行います。

通常のトークイベントと異なる形式で、書き手と読み手の、本を通じての交流をしたいと思います。こんな機会でないとなかなか読まない、けれど刺激的な課題図書を選んでいただきました。ぜひ読んで、トークとディスカッションにご参加ください!


シミローグ公開読書会
■出演:第1部 町田康、朝吹真理子 第2部 朝吹真理子、間宮緑、坂上秋成、明石陽介、浅井茉莉子、北原美那、淵田仁

■日時:11月20日(土)15:00-18:00(14:45開場)

■プログラム:15:00-16:30 第1部 町田康+朝吹真理子対談
         16:40-18:00 第2部 ディスカッション

■会場:3331 Arts Chiyoda内マルチスペース(予定)
(地図:http://www.3331.jp/access/

■入場料:1,200円

■定員:50名

■予約受付:お申し込みはこちらから。フォームに必要事項をご記入ください。
まんいち、フォームが表示されない場合、shimilogue(at)gmail.comまでご連絡ください。
▼受付終了しました。たくさんのお申し込み、ありがとうございました。(11/19 24:30)


■課題図書:
町田康選・安部公房「無関係な死」「なわ」(『無関係な死・時の崖』新潮文庫、収録)
朝吹真理子選・『宇治拾遺物語』から以下の9段(現代語訳もあります)。
巻一の四 伴大納言の事
巻十の一 伴大納言応天門を焼く事
巻三の二 藤大納言忠家物いふ女放屁の事
巻三の一五 長門全司の女葬送の時本所に帰る事
巻三の一八 平貞文、本院侍従の事
巻七の三 三条中納言水飯の事
巻九の八 博打の子、婿入の事
巻一三の二 元輔落馬の事
巻一三の八 出雲の別当父の鯰になりたるを知りながら殺して食ふ事

※課題図書について、詳細を追記しました!10月30日の記事をご覧ください。
※このイベントは、「作品を読んだすべての人との対話」を主旨としています。ぜひ課題図書を読んだ上、ご参加ください。


■シミローグ・メンバー
朝吹真理子(小説家)
間宮緑(小説家)
坂上秋成(文芸評論家)
明石陽介(『ユリイカ』編集者)
浅井茉莉子(文芸誌編集者)
北原美那(編集プロダクション勤務)
淵田仁(一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程)
窪木竜也(「早稲田文学」編集)

これから当日まで、課題図書を読んだメンバーのレジュメ、追加情報を更新していきます。お楽しみに!

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